裏返しの愛のエッセンスに「溺レル」…(九鬼ゑ女さん)
「家鳴り」と「オリヒメ」の女なら誰もが隠し持っている触手の毒にあたしはすっかり痺れました。いつしかあたしまでが絡め採られていくんじゃないかとさえおもえて、ぞくっぞくっ。
だから
う〜ん。こういうの好きかなって。
そして、タイトルの「溺レルアナタ」では、裏返しの愛のエッセンスをそれこそ溺レルほどに堪能させてもらえたかな。。と。
捨てられたことのある女は恋人である男との関係が、たとえ実らぬ関係であっても、“捨てられること”になる場所には決して自分の身をおかない。
涙を流すということの状況にも自分を嵌めない。
だから「愛されたい」という自爆剤を持て余しながらも“鈴”というその女は
彼女なりの工作をする。ときに男の中に、もうひとり自爆剤を抱えながら墜落していった父という男を重ね合わせながら。
物語では最後に溺れるのは男のようで、溺れさせるのは女のようにおもわせているが実はそれは男ではなく・・・溺れていくのは男の形をした空虚な肉体だけ。溺れるのを見ていてあげるという女でさえとうに自分の足場は崩れかけている。
抜け殻同士のいびつな愛はそうやって肉体を流れに放り出す。彼らの心はいつまでも沈みもせず、溺れている自分のカラダを見つめながら足掻き続けるのだろう。
作者の意図どおりに?
う〜ん。これも、なかなか・・なんじゃないですか?
いずれにしても、ほんとにアレはアナタの処女作?っていうか
カタチなのかって、もう驚き!です。
九鬼ゑ女のギャラリー http://home.h03.itscom.net/gure/eme/
「溺レルアナタ」を読んでくださったみなさんからいただいた感想を掲載させていただいています。(ネオブック上に掲載されていたものを許可を得て転載)
■143ページ ■A5版 ■1,300円
田川未明・著 発行:バーチャルクラスター
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